生誕1250年記念特別展「空海」密教のルーツとマンダラ世界に行って来ました。

展覧会

シブくてカワイイ仏像グッズのマシュロバです!

令和6年4月13日(土)~6月9日(日)まで奈良国立博物館で行われている、生誕1250年記念特別展「空海」展に行って来ました。

空海さんというお坊さんについて非常に薄めの情報しか無かった私ですが、今度念願の高野山一人旅に行ける事になり、高野山のガイドブックを読み漁っては高野山でのステイについて妄想を繰り広げる日々を送っていました。空海さんについてもガイドブックなどで情報を得たりしてますますそのお人柄、功績について興味が湧いていた矢先に「空海」展が始まりました。もちろん数か月前から空海展開催のことは知っていたので余計に楽しみが増えた中、展覧会に行って参りました。

会場に入ると、マンダラの世界を再現した配置の大日如来坐像と五智如来坐像の迫力に圧倒されました。それを取り囲むように赤く太い柱がデーンと4本立っており、空間を大胆に使った演出のすごさ、今回の展示への気合の入れようが伺い知れます。

奥には平清盛が絵具に自らの頭の血を混ぜて彩色したといわれている両界曼荼羅(血曼荼羅)が掲げてあり、 この赤い部分全部に清盛の血が?!と恐ろしくなりましたが血が入った絵具が塗られているのは胎蔵界曼荼羅の中尊大日如来の宝冠だけだそうです。ホッと一安心と思いきや頭の血を取るのも一苦労だし、狂気じみています。自分で頭を切ったのか、はたまた部下に切らせたのか…とにかく怖い。

第2章ではインドネシアの遺跡から発見された金剛界曼荼羅群像が宇宙のような空間に配置され曼荼羅の世界観を目で見て分かるように展示されていました。これなら感の良い小学校高学年ぐらいの子でも曼荼羅とは何かと、理解できるような気がしましたが、やはり密教とは難解で曼荼羅も見えるように工夫をしてくださっても頭で理解するのは難しいと思いました。きっと理解するのではなく、感じとるが正解なのでしょうか。曼荼羅を見て、単純におぉすごい、なんかヤバい!と思えるだけまだマシでしょうか。そこら辺よくわかりませんが、私は曼荼羅は大好きです。

第4章で空海の甥で弟子の智泉の若き死を悲しみ、その想いを綴った文章が出てくるのですが、それを見て涙が出そうになりました。どれだけ辛く悲しい別れだったのか、とても信頼して愛していたお弟子さんだったのがひしひしと伝わってくる文章でした。空海さんって自分とは違う異次元のヒーローだと思っていましたが、こんなに人間味の溢れる愛情深いお人だったんだとその文章を見てわかり、急に空海さんが身近に感じられました。

左側を向く空海さん

今でも高野山の奥之院で衆生の幸せを祈ってくれている空海さん。その人間性が垣間見れる素晴らしい展覧会でした。

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